さだまさしさんの小説、「風に立つライオン」を読みました。
図書館の受付のところに、飾ってあった一冊です。
春は別れと出会いの季節だから、そのテーマの本が集められていたのです。
さだまさしさんの同名の歌も好きだし、映画も見ました。
小説はどんな風に表現されているか、とても興味がありました。
読んで見て、圧巻、という感じでした。様々な人の、いろんな語り口で前半、中盤、後半一人ずつのある人について語られる形で物語が進んでいくのですが、読んだ後は、たくさんの人たちと話した気持ちになりました。
大切なことを語り合い、共有した気持ちです。
特に、東日本大震災のことが表してあるところは、私も東京で生活していた時間なのに、知らないことが多すぎて、本当にできることをしていたのだろうかという、苦い振り返りの時間になりました。
大沢たかおさんの提案でこの本が生まれたとありましたが、心の中にあるものがこの本を作ったのだと思いました。
さださんは、やっぱり、優しい方だと思いました。