昨年の10月に出版された本を、区の図書館で借りて読みました。
副題に、
「知的障害/自閉の人たちの自立生活と重度訪問介護の拡大」
とあります。
読み始めて思ったことは、読みやすい、ということでした。
これは、私自身が介助制度(もっと言えば福祉制度全般)を活用して生活しているので、みじかな世界だったせいでもあります。
そして、私の中にもやもやあったけれど書けなかったことを言ってもらったような、感覚になりました。
私が書けなかったことです。
気づいたことは、作者が障害当事者の気持ちや背景などに寄り添い、最大限言葉を尽くしているということ、すごく心を整理して書いてくださっているということでした。
そもそも互いにずれているということは、介助の関係だけではなく、すべての人間関係に言えることなんだろう、そのズレ、世界感の違いが根本になければ、私は誰かとわかりあう基盤ができないのだろう、深く知り合う可能性は薄れてしまうのだろうと思いました。
そもそも私とあなたは世界観が違う。
この感覚は実は私にとって大切なことだったのかもしれません。
そのことを知らせてくれた本でした。
表紙は写真家の矢部朱希子さん。このブログのプロフィール写真を撮影してくださった方です。
介助のことを知りたいと思った方、介助の仕事で悩んでいる方、障害者の福祉制度について知りたいと思った方には、ぜひおすすめの一冊です。
すみません。図書館で借りちゃったけれど、私も買いますm(_ _)m
ズレてる支援!
寺本晃久・岡部耕典・末永弘・岩橋誠治 共著
生活書院 2300円