あたりまえのように題目を書いたけれど、わたしにとってはもうないと思っていました。
実家へ帰ると言うこと。
ふつうに、父母に逢いに行き、泊まると言うこと。
障害がいくぶん若いときより重くなって、介助の方が毎日必要になったとき、実家でひとりで身の回りのことをやるのがとてもしんどくなりました。
なぜおふろに入っていかないの? と毎回聞かれるたびに緊張したのでした。
帰ろうと前向きに思えたことは、ある意味成長かも知れません。
多くを一人でできなくなった今であっても、帰ることは親孝行なのかも知れないと、自然に思えたからです。
こんな日が来るなんて。
自分のこころんなかは不思議な宇宙です。
父と母に手紙を書きました。
いっしょにくらすならそれもいい、という返信のメールに涙が止まりませんでした。
大人の私は、もう自立していて、誰ともいっしょには暮らさないけれど。
いっしょに暮らしたかった、小さいころの私。
来月は、その子もちゃんと連れて帰って、一晩を過ごしてこようと思います。